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【慢性腎不全とは?】

2019年12月15日

 

先日、俳優の梅宮辰夫さんがお亡くなりになりました。

ご冥福をお祈り致します。

慢性腎不全というご病気だったそうですが、果たして『慢性腎不全』とはどのような症状なのか、今回はその症状や予防について少しお話していこうと思います。

 

 

慢性腎不全とは?

 

 

そもそも慢性腎不全とはどのような病気なのでしょうか。

腎不全とは簡潔に言うと、腎臓の機能が低下して正常に働かなくなる病気です。慢性という言葉がつくと、数ヶ月から数十年かけて腎機能が低下し、腎臓のろ過機能が通常の約20〜30%以下になってしまい、身体の中の環境が正常状態を維持できなくなってしまうことをいいます。

慢性的な腎臓病が進行することで発症し、腎機能の回復がかなり難しくなり、最終的には透析や腎移植をする必要があります。

腎機能の低下によって起こる症状は以下のとおりです。

・尿量の変化(特に夜間にトイレに行く回数が増える。)

・尿毒症(疲労感、動悸、頭痛、吐き気)

・その他(むくみ、高血圧、貧血、転びやすい)

腎臓の主な役割

 

 

腎臓がどのようなことを身体の中でしてくれているのか見てみましょう。

1、体液の調節 尿を多くしたり少なくしたりして、体内の水分量を一定に保つ。
2、老廃物の排泄 老廃物を尿として排泄
3、電解質の調節 電解質(ナトリウム、カリウム、カルシウム、リンなど)の濃度や量を調節する。
4、酸塩基の調節 血液を弱アルカリ性に保つ
5、ビタミンDの活性化 ビタミンDは腎臓に最終的に活性化され、活性型ビタミンDとなる。ビタミンDはカルシウム、リンのバランスを整え、正常な骨を維持するのに必要なホルモン
6、エリスロポエチンの分泌 赤血球の生成を促すエリスロポエチンを分泌する
7、レニンの分泌 血圧を調整するホルモンであるレニンを分泌する

 

以上の機能が低下すると、腎不全の症状が出てくるようになってしまうということですね。

 

治療法

 

 

まずは、慢性腎不全の原因になっている疾患の治療をするのが良いでしょう。例えば、高血圧や糖尿病などです。

そうすることで腎機能が一時的に回復するケースもありますが、基本的にある一定のレベルまで悪化してしまうと、腎臓機能を完全に回復させるにはかなり難しいと思われます。

できるだけ腎不全の進行の度合いを防ぎ、少しでも透析療法への移行を遅らせることが、治療の最大の目的でもあります。

具体的な改善策としては、

① 肥満の場合には減量

② 禁煙

③ 減塩

④ タンパク制限

⑤ 血圧コントロール

などの生活習慣の改善がメインとなります。

もし生活習慣の改善からも十分な効果が表れない場合はには、薬や血中脂質のコントロールなどの身体の内側からの改善が必要になっていきます。

腎不全にならないためには

 

 

ここまで腎不全の特徴について見ていきましたが、そもそも腎不全にならないためには、これからどうすれば良いのでしょうか。

まず初めに意識しなくてはいけないことは、生活習慣の見直しです。

腎不全に関わらず全ての病気や健康はここからきています。なってから気をつけるのではなく、今のうちから予防という意味でも考えてみましょう。

・糖分、脂質の過剰摂取

・アルコールの過剰摂取

・喫煙

・睡眠不足

・栄養バランスの偏り

どれか一つでも当てはまる方は要注意ですよ。

もう一つは水分補給です。

特に高齢の方はのどの渇きを感じにくく、気付いた時には脱水症状になっていることも少なくありません。

腎臓は身体の水分量を調節する役割があり、水分不足・過剰摂取も腎臓の負担になります。

適度に、こまめに飲むことを意識しましょう。

 


 

さて、ここまでで腎臓について少しは理解できる部分はあったでしょうか。

自分のみならず、周りの方で生活習慣の改善をした方がいい人もいるのではないでしょうか。

全て一気に禁止することは難しいことですので、今できることから少しずつ変えていきましょう。

ほんとうに少しの工夫で自分と周りの大切な人を守れますから、知っておいて損はないはずです。